ベトナムでの会社設立について

外国人投資家がベトナムでビジネスを行う際の形態

 

会社

1人有限会社:出資者が 1 人(個人または組織)の有限会社

2人有限会社:出資者が 2 人以上(個人または組織)の有限会社

株式会社:出資者が 3 人以上の株式会社

合名会社:

私営企業:

駐在員事務所:営業活動を行わず、情報収集活動や広報活動を行う事務所

現地法人の支店・駐在員事務所

プロジェクト企業:BOT(建設・運営・譲渡)契約、BTO(建設・譲渡・運営)契約、BT(建設・譲 渡)契約、BOO(建設・所有・運営)契約、BTL(建設・譲渡・リース)契約、 BLT(建設・リース・譲渡)契約、O&M(運営・管理)契約に基づき設立

建設分野の請負:建設分野における外国請負企業の建設活動許可書取得

外国法人の支店:主には銀行や法律事務所がこの形態

事業協力契約:BCC 契約

間接投資:株式購入、合併、買収

その他:技術協力契約、代理店契約、委託加工等

 

投資規制分野

投資法第 6 条と付録 4 において、全企業共通の投資禁止分野、条件付き投資分野が定められている。

建設関係の該当分野は以下の通りである。

 

条件付き投資分野

112 工事建設投資プロジェクトの管理業務改善 サービス

113 プロジェクト管理コンサルティング・サービス

114 建設視察サービス

115 建設設計の実行・検査サービス

116 建設工事の視察コンサルティング

117 建設工事サービス

118 建設投資プロジェクトの作成・検査サービス

119 海外投資家の建設活動

120 建設投資額の管理サービス

121 建設工事の品質適合性の検査・認証サービス

122 照明・緑化システムの管理・稼働サービス

123 共用インフラシステムの管理・稼働

124 建設企画設計の作成サービス

239 情報技術インフラ建設サービス及び土地情報システムのソフトウェア構築サービス

 

外資企業を対象とする条件付き投資分野

8 建設サービス (CPCコード:511-8)

CPCコードとは(長島・大野・常松法律事務所資料より抜粋)

 ベトナムで外国投資家が、投資証明書を取得する際には、各当局によって取り扱いは異なりうるものの、投資証明書の申請書類に、上述の事業セクタコードに加えて、各サービス毎に国連中央生産分類 (CPC)コードも記載する必要がある場合があるため、これについても確認が必要です。このCPCコードは、ベトナムが世界貿易機関 (WTO)に加盟する際にした、サービス分野に関して外国投資家に対して一定の市場開放をする旨のコミットメント(以下「WTOコミットメン ト」)の中で使われているものです。


つらつらと基本的な概要の説明をまとめましたが、ここからが本題です。


 

建設分野における外国請負企業の建設活動許可書取得

ベトナムで外国企業が会社(独資、合弁)を設立せずに建設案件を請け負う場合、 2015 年 6 月 18 日付政府の 政令第 59/2015/ND-CP 号に基づき、以下の通り、建設活動許可書を取得しなければならない。

 

建設活動許可書の取得手続き

【適用対象】
以下の分野におけるベトナムで建設活動を行う外国の請負企業: 建設計画の立案、建設投資案件の立案、建設調査、建設工程設計、建設工事、建設工事監視、建設投資案件 の管理、建設活動における請負企業の選択、建設工事の保証・メンテナンス、建設に関する活動。
※ 案件を落札した外国請負企業は、ベトナム請負企業との共同事業体(英語では Consortium)を設立するか、

またはベトナムのサブコンストラクターを使用しなければならない(ベトナム請負企業の能力が不足する場合 を除く)。企業の能力判定は、外国およびベトナム請負企業の能力を評価手続きに関する政令 63/2014/ND-CP の第 18 条 3 項によって行われ、その結果から判断される。

※ 建設活動許可書の取得後、外国請負企業は、案件が実施される場所の人民委員会建設局、建設省などに、 管理事務所の住所・電話番号・ファックス・E メール・代表者を書面で通知する。行政事務所は契約期間の み存在し、契約終了時に解体される。

【建設活動許可書発給機関】

  1. 1)  建設省: A グループ案件の請負事業、2 つ以上の省において展開される建設案件
  2. 2)  地方人民委員会建設局: 地方における B・C グループ案件の請負事業

A・B・C グループ案件の定義は、政令第 59/2015/ND-CP 号の付録 I に準ずる。

【必要書類】

  1. 1)  建設活動許可書の発給申請書(建設省のフォーム)
  2. 2)  入札結果に関する書類、または請負企業決定書の公証写し
  3. 3)  設立許可証、または経営登録証明書(組織の場合)及び資格証明書(あれば)の公証写し
  4. 4)  請負事業に関する活動経歴報告書、及び直近 3 年間の決算報告書
  5. 5)  ベトナムの請負企業との合弁契約書、またはベトナムのサブコンストラクターとの正式契約書/契約合意書
  6. 6)  請負企業の法的代表者ではない人物に対する合法的な委任状

【発給期間】
上記書類が不備なく提出された場合、各機関の審査にかかる日数は 20 日である。


 

以上の内容はベトナムにおける建設関連の企業を設立する際の概要である。

ベトナムでは外国人が法的代表者となるのは容易であるが、出資者(オーナー)となるには少々手間がかかるらしい。

次回はその点を掘り下げていきたい。

 


参考資料:

・2016年3月度版 ジェトロハノイ事務所 改正投資法改正企業法に基づく ベトナム拠点設立マニュアル

・長島・大野・常松法律事務所PDF資料